卒業生の声 岸本裕典さん (ドイツ/ミュンヘン)
ドイツ・ミュンヘンの寿司レストランへの就職が決まられた、
寿司シェフコース6期の卒業生
岸本裕典さん(35)にインタビューしました。
岸本さんは2013年9月に東京すしアカデミーを卒業。
その後日本の大手寿司チェーン店での勤務を経て
今年の5月にドイツに渡航予定です。
※インタビューは4月に実施しました。
-寿司職人を目指したきっかけは何ですか?
実は寿司職人になるのは10歳のころからの夢だったんです。
ですが学校卒業後しばらくは会社員として全く別の分野の仕事をしていました。
私はサラリーマンの家庭に育ったので、親や周囲の人は
職人になる、自営業をするという選択に理解がなかったんです。
いったんは建築関係の営業などをしていましたが
本当にやりたいことは寿司だ!とずっと思っていたので、
30歳を過ぎてから前々からの真剣な思いを家族に伝え、
ようやくこの道に進みました。
-寿司職人の魅力はどんなところですか?
たとえば普通のレストランだったら、厨房で作る人、
サーブする人と役割がわかれますよね。
寿司職人は目の前で握って、お客さんに出す、感想を聞くまでを一人でやる。
お迎えしてから帰っていただくまで、
自分ひとりで楽しませることができるのがカッコイイと思っていたんです。
お客さんの満足も不満足も自分次第
という寿司職人のあり方が僕にとっては憧れでした。
-すしアカデミーでの1年間はどのように過ごしましたか。
授業も当然真剣に取り組みましたが、
私自身は飲食店での経験がなかったので
授業がない時間は実践の場で補う必要があると思っていました。
すしアカデミーに在籍していた1年間は、
放課後に2件の寿司店のアルバイトをかけもちし、
さらに翌日寝ずに学校にいくという生活でしたから、
今考えると2日に1回しか寝ていませんでした(笑)
それでもつらいとは思いませんでしたね。
お金のためというよりは純粋に修行のためにやっていましたから。
-学校や職場で苦労されたことは?
うーん、実は大変だと思ったことはないんですよね(笑)
できないことを悩んでいる暇があったら、
どうにかしなきゃいけない、というのが職人の世界です。
僕個人の経験では、アルバイトのうちは任せてもらえないことが
社員になると任されるし、できないとかいってる暇がなくなるんです(笑)
責任のある立場で仕事をするってことも大事な修行だと思っています。
-海外就職を考えている人にアドバイスをお願いします。
私自身は寿司職人になることを決めたときから海外に行こうという意思はありました。
ただ、卒業後間もないうちは自分の技術にまだ自信も持てずにいたので
海外に行くまで集中して日本で本物の寿司を覚えていこうと思いました。
そのため寿司店に就職し、技術を磨きました。
ドイツのミュンヘン行きの話はこの会社の同僚からもらった話です。
私はもともとドイツに行きたいという希望があり、
予定より早くその機会が来たので驚きました。運がよかったのかもしれません。
正直、この時点で行くべきなのか少し迷いもありました。
あと2、3年働いて、店長になってから行っても遅くないと思っていたんです。
しかし、いつまでも修行期間として日本に留まると、機会を逃してしまうことになりかねません。
握りの技術やスピードに関してはこの半年で自信もついていたので、
踏み切ることができました。
「今しかない、という思い切り」と「今だったらできる、という自信」の
2つがあってはじめて海外渡航の話が進んだと思います。
-今後の予定は?
現在ドイツのミュンヘンのすし店に就職が決まっています。
ビザは渡航後に発給されるので、ビザがとれたら現地で長期的に社員として働く予定です。
向こうに何年いられるかは、現地でのビザ発給を待ってみないとなんともいえませんね。
特にヨーロッパですが、ビザの発給条件が年々厳しくなっているように思います。
海外での就職を目指す方は
年齢も若いうち、できるだけ早めにと渡航するのが良い
という事になると思います。
そのためには、「渡航してもやっていける!」という自信を
いち早く付けてほしいと思います。
強い意志と行動力でつかんだ、今のチャンスだったのですね。
岸本さん、ミュンヘンでのさらなるご活躍をお祈りしています!
インタビューへのご協力、ありがとうございました!
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