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動画でマスター!イサキの3枚おろしと握り

梅雨の恵み、イサキ

イサキはスズキ目イサキ科イサキ属の魚で、日本の近海では新潟県以南の日本海と、宮城県あたりの東北以南の太平洋沿岸、瀬戸内海などに分布し、広くは東シナ海にまで及びます。

イサキはほぼ通年市場には入荷されている魚ですが、6月頃から9月頃にかけての夏が産卵期にあたります。その為、産卵前の初夏、5月頃から7月頃までの梅雨頃が最も美味しい旬とされ「麦わらイサキ」、「梅雨イサキ」などとよばれています。

また、産卵後の秋から春にかけては、脂ののりが悪く、美味しい時期のものとの差がかなりあります。

下ごしらえ(ウロコ落とし)

三枚おろしをする時の、基本的な行程の一つです。頭を掴みながら、尾から頭に向かって、ウロコ取りの道具を滑らせていきます。ヒレの際の部分までくまなく取りましょう。

カマのところ、ヒレの周りもしっかり取り除きましょう。ウロコ取りは、三枚おろしだけでなく、焼霜、湯霜にも必要です。湯霜の場合、ウロコ付きの皮が残っていると、その部分だけ火が通らなくなってしまいます。

仕上げに、包丁の刃先を使って、身をなぞるような感覚で、残ったウロコを取ります。

身を開く

1.. 肛門から腹ビレにかけて、包丁を入れて切ります。

2. 胸ビレと腹ビレの延長線上を斜めにつなぐように、背中側に刃を入れて切っていきます。この時、胸ビレを少し持ち上げるようにするとやりやすいです。内臓を傷つけないように気を付けながら、皮1枚だけを切るようにします。これでお腹まで刃が入りました。


3. 身をひっくり返します。反対側も同じように、まず背中側に包丁を入れて、3の行程を繰り返します。そして、真ん中の脊髄を切り落とし、頭を切り離すと同時に内臓を取り除きます。

4. お腹を開いて、中央の浮き袋のさらに奥を切っていくと、血合いの部分があるのが見えます。どの魚にも言えることですが、血合いは水でしっかり洗い流しましょう。ささら(竹の先を細かく割った物を洗う道具)という道具を使うとスムーズです。竹を平らに潰すような形にして洗うと良いですよ。

5.基本的にイサキを扱う時には、頭から尾にかけて、という方向で作業しますが、最初に洗う時は尾から頭にかけて、まずは粗く洗っても良いでしょう。仕上げは頭から尾にかけて中まで丁寧に洗います。血がしっかり洗い流せたら、身の全体も水で流してきれいにしましょう。

三枚おろし(腹側)

生徒さんが失敗しやすいポイントも踏まえて、三枚おろしのコツをお伝えしていきます。身は上身、下見と呼ばれます。

1. おろす前に、まな板を軽く濡らし、フキンで魚全体を軽く拭きましょう。血なまぐささを抑え、血がまな板に滲むことを防ぎます。全体的に水気をとったら、いよいよ三枚におろしていきます。

2. まずは下身の腹側から。腹ビレの先端から尻ビレにかけて、際の部分に包丁を入れていきます。片刃を使う時の包丁の使い方は、「しのぎの角度」(左の写真参照)で、刃がフラットな状態です。


3. お腹のところに切り込みを入れてから、尾の方まで切っていきます。この時の切れ込みは、奥まで切りすぎて、骨の裏側までいかないように、1・2ミリ程度にしてください。

4. 2回目の切り込みを入れますが、刃を入れていくと、刃先が脊髄に当たるのがわかるかと思います。そうしたら手前位に刃を引いていきます。ポイントは刃先の部分が事前に入れた切り込みに沿っていること。奥まで切って、脊髄にあたりながら下の方までスライドさせて切るという感じです。

三枚おろし(背側)

5. 今度は背中側の部分です。同じように頭の方まで切り込みを入れます。今は中央の脊髄でつながっている状態なので、刃を返し、背ビレの方に向かって切り離します。

6. 再度刃を返し、先ほど説明した「しのぎの角度」に刃を入れたら、尾を手で押さえながら、頭の方に向かって脊髄に沿い刃を滑らせるような感覚でおろします。

7. それから骨が見える部分が下側になるようにひっくり返します。お腹側を押さえると、背中側の骨がグラグラと不安定になるので、手のひらで背中側に押し付けるような感じで押さえながら作業すると安定します。


背中側に切れ込みを入れていきます。2回目に包丁を入れる時には、脊髄に沿うようにおろしていきます。身をひっくり返して今度はお腹側です。

先ほどと同じように、刃先を脊髄にあてがいながらおろしていき、「しのぎの角度」に刃を入れたら、尾を手で押さえながら、脊髄に沿い頭の方に向かって刃を滑らせるような感覚でおろします。尾ビレから身を切り離せば、三枚おろしの完成です。

骨を取る・塩をふる

ガンバラ(お腹のアバラ骨)を取り除きます。


血合い骨とくっついている箇所を切り離し、そこから刃を入れて取りましょう。内臓を守っている白い膜も臭みが強いので、しっかり除きましょう。骨を取り除く作業に入ります。ピンセットを使いながら、身が崩れないように丁寧に取っていきます。

下味をつけると同時に、臭みを抜くため、表面に軽く塩を振りかけます。身を引き締める効果もあります。薄塩で15分位置いておくのが目安です。塩の浸透圧で臭みの原因になる体液が排出されたら、身を氷水で洗います。

湯霜・焼き霜

「湯霜」おろした身の皮側を上にして、布巾をかけた状態で、尾から頭の方に向かって、熱湯をかけます。身が熱で反ってきたらすぐに、氷水に落とします。粗熱がとれたら、布巾で水気を取ります。


「焼き霜」

湯霜の行程をまず経てから焼き霜にするのも良いでしょう。魚の皮の下の部分は脂が多いところなので、皮の上から炙ることで、香ばしさが口に広がるようになりますよ。

炙る時には金串をさすと、身が反りすぎることなく仕上がります。金串をさした状態で氷を敷き詰めた調理バットの上にのせ、バーナーで炙っていきます。皮目が焦げず、なおかつ脂が滲み出てくる位に加減にします。

炙り終わったら、ひっくり返して皮目の方を氷につけて、粗熱をしっかりとります。皮目が香ばしく焼けたら、水気をとります。握りにするために切っていきます。湯霜の方は、皮目に軽く切り込みを入れると良いでしょう。

握り

東京すしアカデミー

握りにして、完成です!​​​​​​​

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