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こんなに大変!シャリ作りの奥深さ

ここのところ、寿司を食べる際にネタのみを食べシャリは残すという人が増えているそうです。若い女性を中心に、食事制限の一環としてこのような食べ方をするとのこと。ですがそのシャリ、実は非常に奥深く簡単に作れるものではないのです。今日は寿司のシャリの作り方を見ていくことにしましょう!

その①米を選ぶ

シャリは寿司の味を決める主役です。お米にも色々な種類があり、その特徴は種類によって様々ですが気候や育て方によって味も変わる繊細なもの。また、炊飯の方法によっても炊き上がりの味は変わってきます。

通常、寿司店では色々な米をまず試しで炊いてみて、軽量や水加減などを研究してからお客様に提供します。また、酢の種類も大きく影響します。最近の流行りは赤酢。個性的で芳醇な味わいが人気を博し全国に広がっています。

その②米を研ぐ

どの米を使うのかを決めたら早速シャリ作り。まずは洗米を行います。玄米を精白した時にヌカというものが付着しており、そのままだと味が落ちてしまいます。

日本の米は精米が良いとされていますが、海外の米などでヌカが多い場合もあるのでここでしっかりと取り除くことが重要です。

研いだあとはしっかりと水気を切り、その後20~30分程度水につけます。(浸漬といいます)浸漬することで米の芯まで水が浸透し、炊き上がりがふっくらとします。ただし、長く浸漬しすぎると逆効果。米のデンプン質が流れ出しベタつく原因になるので注意が必要です。

その③炊飯

一般家庭では電気釜が主流ですが、寿司店ではガス釜を使うことが多いようです。ガス釜は火力もよく、寿司米を炊くのに適しているといわれており、だいたい2升が20分程度で炊き上がります。

炊き上がったら十分に蒸らしましょう。大体20分程度が目安です。蒸らさずに寿司酢を混ぜると表面が柔らかくなり、シャリにはむかなくなります。

その④シャリ切り

いよいよ一番のポイントであるシャリ切り。シャリ切りとは、炊き上がった米に酢・塩・砂糖を混ぜ寿司用のシャリを作ることです。ポイントは、米が冷めないうちに終わらせること。

時間をかけて混ぜすぎると、シャリに粘りが出てしまい美味しくなくなってしまいます。手早く、まんべんなく混ぜるためには練習が必要です。使用する酢も様々ですが先述の赤酢を使用するとしっかり混ざっているのか一目でわかってしまうのでシャリ切りに自信があるお店しか赤酢は使用しないそうですよ。

混ぜ終わったら大体60度くらいまでうちわで仰いで冷まし、容器に移します。握る頃には人肌程度のふんわりとした温度になっているのが理想です。こうして時間と手間をかけて完成させたシャリ。

寿司の味を決める一番のポイントだといっても過言ではないでしょう。寿司の主役はネタではなく、シャリなのかもしれません。また、ネタとの絶妙なバランスを考え、口の中でほろりと崩れる寿司はいわば完成品。職人さんの技術を惜しみなく味わうためにも、ぜひ提供されたままのお寿司を味わってくださいね。

日本人と寿司の
近くて遠い関係

フジヤマ、キモノ、スシ。これらは海外から見た日本文化のイメージだが、私は富士山に登ったことも、着物を着たこともないし、寿司も握れない。

海外へ行くと日本人なんだから寿司を握ってとリクエストされることがある。寿司は家庭料理ではないんだよ。と断るのは簡単だがなんとも居心地が悪い。そんな私も日本人。

ホームパーティーや、営業・社交ツールとしての活用から、自宅で体験レッスンを開いたり、寿司の技術があれば世界が広がります。

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