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10日の稼働で月商100万円。すし教室運営のノウハウを公開!原価率7.5%のカラクリ

東京すしアカデミー卒業生で、現在は公認会計士とすし教室運営のパラレルキャリアを実践する森下直也さんをゲストにお招きした『寿司教室の開き方セミナー』

それ公開しちゃっていいの!?と思ってしまうような原価率7.5%を実現する仕入れのカラクリから、気になる月商までを大公開。

順風満帆な森下さんですが、過去には生き方に迷いがありました。転職先も決めずに会計事務所を辞めることを決断した決め手とは?参加者からの質問に答えました。このセミナーの様子はYouTubeでもご覧いただけます。

福江:皆さんこんにちは。今日のテーマは寿司ビジネスについて。その中で東京すしアカデミーの卒業生の一人でもあります森下さんが大変ご活躍をされております。

森下さんは皆さんと同じこの週末土曜日コースの卒業生で、今は自宅で外国人観光客向けの寿司教室をやられております。寿司教室をやっている卒業生は結構いらっしゃるんですけどその中でもかなり成功をされている方かなという風に思います。

森下さん。それではまず簡単に自己紹介と寿司教室の近況などお話ししていただけますか?

外国人専門の寿司教室

森下さん(以下森下):はい。皆さん初めまして。森下と申します。年齢は32歳になります。5年前土曜日のクラスに参加しておりました。私は『Tokyo Sushi-Making Tour』というお寿司教室をやっております。

ほぼ外国人専用の寿司教室でございます。2013年10月に創業しましてもう6年半程度やっております。6年半の中で延べ6000名を超える外国人の方に寿司体験の機会の提供をしてきました。

福江:6000名!

森下:ターゲットは訪日観光客です。東京観光のオプショナルツアーという位置付けですし教室に参加されます。2時間半程度のワークショップを自宅を改造して行なっております。

留学生向けの授業もあります。東京には多くの日本語学校がありまして沢山の外国人が日本語を勉強をしております。そこに出張して日本食文化の理解のための教室も行っております。

  寿司でHAPPYに!外国人向けの寿司教室を開業の森下さん 会計士と二足のわらじ | 東京すしアカデミー│寿司職人養成学校 週末江戸前寿司ディプロマコース卒業の森下さんは、外国人向けの寿司教室を開業。ご自宅のキッチン兼寿司教室で生徒に教えている。起業前は会計士。現在も非常勤で会計事務所に勤務しながら二足のわらじで日本文化を伝えている。 東京すしアカデミー│寿司職人養成学校


また、企業向けのチームビルディング研修でもやったりします。企業では非常に様々な外国人従業員を招く機会がありまして、面白いワークショップを求めていらっしゃるようです。

様々な機会をもらいまして、寿司体験教室を外国人向けに開催しているというのが事業の概要となります。

サラリーマンを続けることへの疑問

私の自己紹介をさせてください。私は大学卒業後は会計士として会計に関する仕事に就きました。監査法人という大きな組織に所属してサラリーマンをやっておりました。

好きな仕事でもありましたし長時間働いても楽しかったんですけども、社会人3年目になった時にこのままサラリーマンを継続していた先に自分がワクワクできるんだろうかっていう思いが強くなってきました。

本当にこの仕事がずっとやりたいことなのかなっていう疑問もありました。でもその時点では自分が本当にしたいことも分かりませんでした。でも新しい何かを手に入れるためには何かを捨てなきゃっていう思いが強くて丸3年勤めた会社を転職活動も一切せずに辞めました。

そこの時点で『死ぬまでにやりたいことリスト』というものを自分で作りまして、フリーターでしたが1年間かけてそのリストに書いてあることをできるだけやってみようと。そしてその活動をブログで発信しようと決めました。

その中で自分が本当にやりたいこが見つかったらいいなって賭けのようなものでしたが、自分探しの旅をすることになりました。

寿司✕起業✕英語

やりたいことリストの1つが「寿司を握れるようになる」でした。別に好きとかそういうことじゃなくて単純になんかかっこいいじゃんっていう思いで、ある寿司教室の4回体験コースに参加しました。

その時の感覚は今でも忘れられなくて、寿司職人しかできないと思った寿司作りがそれなりなものができちゃったぞという、すごくワクワクした感覚があったんです。

それがすべての始まりで、やりたいことリストの中に書いてあった他の「企業してみたい」と「英語を話せるようになりたい」その点と点ががその瞬間に線になったんです。

「あ。本当に自分がやりたいことは外国人に寿司を教えることなのかもしれない。」と思ったことが起業のきっかけです。それが2013年8月でした。で、9月にはオリンピックが決まって運命のような結びつきを感じました。

パラレルキャリア

今は、寿司教室だけではなくて会計士の仕事も行っておりまして、二つの仕事を並行するパラレルキャリアを選択して月の半分を寿司教室、半分を会計士として、どちらも本業としてやっております。

現在はコロナの影響で売上が100%減ですが、会計士の仕事があるのでそこまで精神的な不安もなく回復を待ってるという状況になっております。

マッチングプラットフォームで集客

福江:ここからはもう単刀直入に皆さんが聞きたい質問を先取りして質問してきますけど、まず集客について。お客さんをこれだけ集められた要因はどこにありますか?

森下:最初のホームページ作りました。1日のアクセス数一件です。これ自分かな?みたいな状況は続きました。でも創業した当時も個人が観光客にアプローチできるようなプラットフォームは存在してました。

マッチングプラットフォームを使って最初は集客をしておりました。もちろん手数料20%が取られるんですけどもやっぱり集客力が無いうちは実績を積めるというところで非常に重宝しました。

そこから自分の教室をより良いものにしていくと口コミが増えてきてホームページに直接流入することが多くなってきました。3年目を迎える段階では一切営業活動もせずにホームページに入ってきてそのまま予約をしてくれる流れができてきました。

福江:特にトリップアドバイザーですかね?どんどん上位に目立ってきてそこにまた良いレビューを沢山集めて、競合もあると思うんですけどその中でもかなり目立つ寿司教室になれたっていうことですね。

英語はやりながら覚えた

福江:ポイントはターゲットを日本人じゃなくて外国人に絞ったっていうことですかね。うちの卒業生も英語が得意な方は国際交流と寿司を結びつけて実践されようとしてるんですが、森下さんの場合は英語はもともと得意でしたか?

文法などは分かってたつもりでしたが、しゃべるのは全くできなくて、会社を辞めてから3ヶ月間だけ留学に行きました。そこでは外国人アレルギーが無くなった程度で帰ってくることができました。

日常会話は流暢にはできない状況。でも、英語を100パーにして始めたらいつ始められるかわかんない。6年半続ける中で自分の英語力が上がって行って今は問題なくコミュニケーションできるレベルにまできたかなと思ってます。

寿司教室の売上

福江:ご自宅でやられているということなので家賃はかからないんですよね?

森下:はい。

福江:個人客が中心にやられていて一人8000円ですよね?日本人だと5000円くらいが限界かなというところですけど外国人観光客ならあまり高いとは感じられないっていう感じですかね。

森下:そうですね。感覚としてはウチの料金設定は他の教室と比べても安い方かなと思ってます。1万円以上とっているところもあります。

福江:ぶっちゃけここだけの話ですけどどれぐらいの売上になるんでしょうか?

森下:季節変動があるんですけども希望を持って、一番忙しい時期をお伝えすると月の売上が100万ぐらいで、自分の手元には4,50万残るという感じです。

年間でならしていくと、自分の手元にはに30万円残るかなあというところです。月の半分の10日程度の稼働でと考えるとコスパはいいかなと思っております。

福江:完全予約制であらかじめこの日はできる日を設定してるんですか?

森下:設定ははしてなくて、お客様のリクエストベースで受けて、自分の予定が空いていれば受けるし、空いてなければ断る運用をしています。あくまでも自分を基準に考えていて、他を紹介しちゃうこともあります。

仕入れについて

福江:卒業生で週末だけ出張寿司をやりたい人もすごく悩んでるんですけど、食材のロスやどこで仕入れるかは結構悩みの種です。森下さんはどうしてますか?

森下:私の場合は市場には行かないで、捌く時間もコストがかかるのでなるべく排除したい考えが最初からありました。その中で私が見つけたのは町にある海鮮丼屋さんです。

上のネタと下のシャリを別けて売ってもらうということをしてます。ネタも切りつけた状態、シャリも出来上がってる状態で準備の手間を省けています。これも言ってしまうと、8000円の売り上げに対して原価は600円で済ませられています。

福江:食材原価率が10%以下ということですかね?仕込みとか魚を下ろしたりとか準備も手間もいらないってことですね。

森下:そうですね。

福江:当初からこの仕組みだったんですか?それともたまたまそういうところが見つかってっていう。

森下:僕が寿司教室を始めたのはすしアカデミーを受講する前だったので、能力的に魚を捌けなかったので策を考えなければ始められなかったんですね。それも良い方向に働いたかなと思います。

福江:寿司教室もすでに始められていて、すしアカデミーを受講されたのはどうして?

森下:やっぱり講師という立場で質問されることが多いんですね。でも魚の捌き方を聞かれたって正直よくわからない。教室の価値を上げる目的と、興味本位もあって。やっぱり魚を捌けるようになりたいなって。

福江:ありがとうございます。質問ある方いますか?

会社を辞めることを決断した決め手は?

参加者さん:3年勤めた会社を次の転職先も決めずに辞められたそうですが、かなり勇気のいる決断だったと想像します。決断の決め手になったような事ってあったんでしょうか?

森下:いろんな要素を考え始めてしまうと行動できなくなってしまう。経済的な話であったり、会社内での地位とか。

そんな中で自分がなぜ動けたかと言うと、10年後に辞めたことを自分が後悔しないかどうかっていうそれだけで決めました。あとはもう、なんとかなるって言う根拠のない自信。それしかないと僕は思ってます。

教室の立地について

参加者さん:寿司教室をやるのに向いている立地や条件はありますか?

森下:これは非常に良い視点で私も開業してから3件、賃貸で借り歩いてます。一軒目は寿司教室をやるとも思ってなくて借りた家でしたので間取も狭くて人を呼べる人数も限られていました。

次は寿司教室をやる前提でリビングダイニンが広い間取りを選びました。でも、民泊が非常に悪い印象を持ってた時代で、外国人の出入りが厳しくなりできなくなってしまいました。

3件目はちゃんと許可を出してもらえるところで探しまして、理解をしてくれるオーナーさんの所で戸建を賃貸しています。マンションで許可を得たとしても近隣からの苦情もなきにしもあらずなので、一軒家でやることでドキドキしない状態で継続できてます。

私は北千住駅から徒歩1分の所に家を借りてますが、外国人のアクセスのしやすさは考えましたが、訪日観光客の方はどこの駅がアクセスがいいかっていう土地勘がないんですね。

なので23区内であればどこの駅でやったって人気の寿司教室であれば立地は関係ないかなと思います。

参加者さん:森下さんの寿司教室に参加するにはどうしたらいいですか?

森下:私の寿司教室に、同じようなことをやりたいと問い合わせをいただく方は非常に多いです。すしアカデミーの生徒さんもそうですし、ホームページで見つけて地方から参加しに来られる方もいらっしゃいます。

やっぱり一番は外国人の方と一緒に参加してもらうのが一番イメージをつかんでいただきやすいと思ってます。その点はご遠慮なくですね Facebook とかで友達申請してもらってお声掛けいただければと思います。

ただ現在はコロナの影響で開催がゼロの状態がずっと続いてまして、年内は休業する予定でおりますので、活動が再開したタイミングで声をかけていただけたらいつでもウェルカムですので。

福江:森下さん。ありがとうございました。

森下さんが主催する寿司教室『Tokyo Sushi-Making Tour』のFacebookページはこちら。

  Tokyo Sushi-Making Tour Tokyo Sushi-Making Tour、足立区 - 「いいね!」773件 · 2人が話題にしています · 94人がチェックインしました - Let's make sushi together in Tokyo. Friendly instructors teach you how to make sushi in English. Looking forward to meeting... https://www.facebook.com/tokyo.sushi.tour/


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