ストイック過ぎる探究心!佐々田さんが寿司激戦区のバンコクで勝負できる理由

寿司シェフコース3期(2012年)卒業の佐々田友規さん(41)と、東京すしアカデミーの福江代表による対談の後半です。前半の『バンコクで開業!元考古学者の鮨職人 佐々田さんの根底にあるミシュラン星付き店での経験』の記事から読んでいただけるとより楽しめます。

寿司激戦区のバンコクで勝負するために佐々田さんがどの様な戦略でご自身のキャリアを積んできたのか?それでは後半どうぞ。

バンコクでは割烹スタイルが流行っている

福江:タイ人ってどうして寿司とか日本料理を勉強、修行する人が多いと思います?

佐々田さん:日本の文化、料理、すべてリスペクトしてくれてます。今、バンコクでは割烹の店も増えています。

福江:寿司じゃないほうの。

佐々田さん:寿司も何貫か出しつつ、色んな懐石の料理をカウンターの前で出すというスタイルですね。今は、寿司屋でも凝った料理を懐石のようなかたちで出しますし、懐石の店でも寿司が出てくるという状況で、今、境界線が曖昧になって来ています。

福江:フリースタイルね。カウンターが基本だよね?

佐々田さん:そうです。お客さんの反応をみながら、そこが一番僕が好きなところです。

器までプロデュースするこだわり

福江:だから寿司だけじゃなくてもいいけど、寿司屋スタイルの中でいろんな料理を出して行きたいと。

佐々田さん:そうです。自分が美味しいと思っているものを色々出して、一品でもそのお客さんの心に触れるようなものが作れたらいいなと思ってますね。

今回、店で使う器を全部作家さんに焼いてもらいました。この器は何処のだれが焼いてくれた器。大量生産のものじゃなくて、そういうストーリーのあるものを食べ物にしても器にしてもお客さんに伝える店にしたいなと。

編集部鈴木:それは日本人の作家さんですか?

佐々田さん:そうですそうです。ただ将来的には、現地のタイでも作れたらと思っています。タイの中にもまだみんなが知らない魅力がきっとあると思います。

タイの現地の人もまだ気づいていないような魅力。そういうものを掘り起こすのが僕の一つの目標ですね。食材にしても、技術にしても、マテリアルにしても新しいものをタイから世界へ。

考古学者の探究心が伝統を掘り起こし、鮨職人として革新を起こす

福江:学者だからね。

編集部鈴木:学者さんなんですね!

編集部杉山:考古学。

佐々田さん:その国が持ってる伝統だとか歴史を踏まえて革新を起こしていけたらと。そのために寿司料理人として、アーティストとして、なにか出来ないかと思ってるんですけど。

編集部鈴木:ああもう全部の話が繋がりました。考古学者の下地があって、お寿司やって、ワインもやって、お皿もやって探求心の強さがすごいですね。ストイックというか。

編集部杉山:店舗デザインも?

佐々田さん:日本人のデザイナーがいるんですけど、彼と話しながらこういうコンセプトの店で、どういうデザインにして、どういうマテリアルを使うかなど、全部話しながらやっています。

地のものを使いたいけど鮮魚は今は日本が一番

福江:日本産の食材はコンセプトとしてどのくらい使いたいんですか?

佐々田さん:将来的には50%ぐらい。でも現実的に今は日本の食材を9割は使わなきゃいけないです。10年後には状況はだいぶ変わってると思います。

例えばタイの中でもこういう食材が良いと見直されてくるもの。タイのシーフードでも品質が上がってくることを望んでます。そうなれば現地のものをどんどん使いたいです。

福江:逆に1割は何を使うの?

佐々田さん:野菜は一部使います。あとは果物と鶏肉。

福江:鮮魚は日本?

佐々田さん:鮮魚はやはり日本のものです。ただ、先月ヨーロッパに行ってまして、ヨーロッパのシーフードも素晴らしいですね。

あまり固定観念を持たずに、良いものは何処の国のものであろうと使いたいです。自分の感覚を信じてやっていきいと思います。

海外で日本人のメリットを最大限活かすには?

福江:銀座の店での経験は大きいですか?

佐々田さん:大きいです。だから学校卒業された方にも、それをお薦めしたいです。星がついてるような寿司屋でちょっとでもいいから経験したほうがいいんです。

自信になるし、こういうことやってるんだということが分かるので。それは学校では分からないことですから。

福江:うちもここ数年は特にそれを促してるよ。実際増えましたね。そういう人。

佐々田さん:それは絶対やるべきです。あとは海外で日本人が寿司の仕事をして生きていくには、日本と同じようにやることを前提にした高級店、絶対に日本人が必要とされるところに入るのが一番良いですよ。

経営者から見れば、給料と仕事のパフォーマンスだけで比較されると、現地の給与水準の低い国ではかなり不利です。給料が例えば三分の一の人と、スキル的に一緒だったら安い人雇います。

福江:契約上日本人2人常駐とかね。

佐々田さん:そうです。日本人であることで、その人の身分がある程度守られているところ。そういうところが良いと思います。そうでなければ、価格競争に負ける可能性は高いです。

目の前のお客さんを大事にするのが一番のマーケティング

編集部杉山:そういうところにいらっしゃるから良い出会いがあるんですかね。

佐々田さん:そういう高級なところだと良い出会いも多いと思います。

編集部鈴木:良い出会いを作るために気を付けていることとかコツってありますか?

佐々田さん:お客さんとLINEを交換することでしょうか。その前提としてまずは仲良くならないといけないんですが。仲良くなってLINEを交換する。そうするとその人と関係が続きますから。それがコツでしょうか。

編集部杉山:タイでもLINEが主流?

佐々田さん:LINEが主流です。WhatsAppでもFacebookでもいいんですが、とにかくお客さんと繋がることだと思います。

編集部鈴木:SNSでの情報発信とかしますか?

佐々田さん:何もやってないです。ただ僕が大事にしてるのは、目の前のお客さんを大事にすること、あとはLINEなどで、なにか事あるごとにコミュニケーションをとることですね。不特定多数の人にSNSで情報を流すことはあまり意識してないです。

福江:現地メディアの取材とかは受けてないんですか?

佐々田さん:現地のメディアはまだないですが、将来的にはあると思います。しかし、目の前の人との関係が一番大事なマーケティングだと思います。

信頼関係が出来れば、信頼出来る誰かを紹介していただけます。それが、アナログですが、一番確実なマーケティングだと思います。価格も高いですし、すごく限られたマーケットだと思います。

そこに対して、不特定多数に向けてのマーケティングをやったとしても効果は薄いかと。そういう人は見てない。だから目の前の人を大事にすることが一番大切だと思います。

編集部鈴木:貴重なお話ありがとうございます。生徒さんも学校に入っただけではここまで先の未来を具体的に想像することって難しいので。

佐々田さん:僕も分からなかったです。生徒をしているときは全く先が見えなかったです。

編集部杉山:先が見えるようにっていうか、自分の世界を作れるようにっていうか。

佐々田さん:今は、佐々田という名前で100人ぐらいお客さんに来ていただけるかなと思います。自分を知って頂いていれば、店をやればこれくらいは来ていただけるかなと目途が立つし、昔に比べたら、タイで生きていけるイメージはあると思います。

編集部杉山:楽しみですね。

佐々田さん:お店が出来上がるまでに、イベントやホームパーティの依頼を受けることもあります。だからそういうところでは、サラリーはいらないので、自分の宣伝をさせてくださいとお願いしています。

福江:それがマーケティングね。そこに来るお客さんは自分のお客さんになるターゲットの人ですもんね。

編集部杉山:それで来てくれたら、また次誰かお連れさんもいらっしゃるかもしれないから。

佐々田さん:そうです。それがまた楽しいです。友達が増えるという感覚です。

編集部杉山:お店の場所はどこかホテルなんですか?

佐々田さん:そうです。バンコクのハイアットリージェンシーホテル。ホテル自体が先月の末にオープンして、それで工事は一カ月くらい前から入ってて、今30%くらい終わってる。だから2月の半ばくらいにオープン出来るかなと思っています。

福江:それはじゃあもうね楽しみですね。

佐々田さん:はい。ありがとうございました。

前半の対談記事を読んでいない方は『バンコクで開業!元考古学者の鮨職人 佐々田さんの根底にあるミシュラン星付き店での経験』をご覧ください。

2014年のインタビュー記事『銀座の高級店で経験積みバンコク店の立ち上げメンバーとしてタイに渡り活躍』も合わせてどうぞ。

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