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寿司職人の年収800万円も!シドニーの寿司事情を卒業生の切替さんに聞いた

第5期寿司シェフコース(現 寿司職人養成インターンシップコース)を卒業した切替さん(36)。日本食を海外に伝えていきたいという想いからすしアカデミーを受講。卒業後は、オーストラリアに渡り、現在は、シドニーの人気店「Sushi Izakaya Waka」で働いている。一時帰国中の切替さんに、在校中のお話やオーストラリアでの生活や仕事について語っていただきました。

オーストラリアで生活する上でのバイブル!?

編集部:オーストラリアはどんな国ですか。

マルチカルチャーなので、海外慣れ、外人慣れしているのがオーストラリア人。すごい気さくな国民性も好きだし、オーストラリアで第二外国語として人気なのは、日本語だったりします。

すごく日本の文化だったり、日本人だったりというのをリスペクト、尊敬していて、好きなんですよね。そういう面では、いい国だな、行ってよかったなと思います。

そこに住んでいる日本人達も魅力のある方が多いですね。あと、まだまだ、これから伸びていく国で、資源もあるし、都市開発が結構進んでますので、そのうち、また移民への規制が緩和されるはず。

人口は多いけども、ジャパレスが少ないところもたくさんあります。シドニーのちょっと北のニューキャッスルというところは、人口もそこそこ多いんですけど、日本食はそこまで多くないんで、そういうところでお店をやるとしたら、チャンスはあるはずですね。

住む分にもすごくいい国だと思います。シドニーは世界的にみてもすごく物価が高い所で、家賃が高いですが、ただ、給料もそこそこ保証されています。具体的な金額はあれですけど・・・人によっては、(寿司シェフとして)700万~800万円くらいあります。

編集部:今のお仕事についてお聞かせください。

切替さん:今のところは、Sushi Izakaya Wakaというお店なんですけども、12時前に出社して仕込みをやって5時から営業開始。ラストオーダーは9時半です。

お店閉めて片付けて帰れるのは11時前くらいですかね。今はシフトを作ったり、新しいメニューを考えたりもしています。休みは週休2日です。例えばホテルの中のお寿司屋、オージーカンパニーのところだと週に2.5日休みです。

政府のチェックが結構厳しくて、そこらへんはきっちり守るようにしています。通常の公休とは別にまとまった休みとして半年間で2週間。プラス、シック手当。病気になった場合、半年で計3週間休めます。

すしアカデミーにいたときに座談会をしてくれた先輩は、僕が働いていたそのカンパニーに今でも働いています。基本的には半年で2週間休みがもらえるところがベースですね。で、週休2日がアベレージになると思います。

編集部:お仕事を探す時はどのようなポイントで探していましたか。

切替さん:一番最初は情報収集で大変だったんですけど、最終的に探していたのは、ビザをくれるスペースがあるかどうかと、お店の雰囲気ですね。そこで働く人がどんな人なのか。

すごいおいしいお寿司やスキルが高いお寿司にそこまでフォーカスしていなかったですね。まず前提になってくるのは、ここでビザを取ることっていうのが大事です。

空きがないところもたくさんありますから。日本人のシェフコミュニティみたいのが結構あって、このお店ってどうなんですかみたいな情報が友達から友達へと聞いたりして分かったりします。

外食に一人で行ったりして、それでお店の人と話したりとか、結構、仲良くなったりして、そしたら、だんだん繋がっていきましたね。僕はそんな感じですね。

編集部:家や物件などどのように探しましたか。

切替さん:家の見つけ方ですか!?家の見つけ方は、日豪プレス、チアーズ、Gumtreeなど。そういうところで探したりしました。あっ!今日その日豪プレスを持ってきました。

WEBサイトでも見れるんですけど、よかったらこれどうぞ!情報誌の日豪プレスはジャパレス(日本食レストラン)のいろんなところにおいてあります。ジャパレス以外だと日本のグローサリーショップや日本人のビザを扱っているところに置いてあったりします。

オーストラリアへのきっかけとなったのは同期の存在

編集部:アメリカやカナダなどの英語圏もありますが、オーストラリアに行こうと思ったきっかけはなんだったんですか。

切替さん:もともとアメリカにそんなに興味がなかったんですよね。僕スノーボードをやっていたので、カナダかオーストラリアかヨーロッパかなって考えていたんですけども、すしアカデミーの同期の中に、オーストラリアの経験者(上村さんのインタビュー記事はこちら)が多かったんですよね。

オーストラリアの生の情報を得たり、同期から「僕、オーストラリアに行くよ」みたいな。あと、兄が僕より先にワーキングホリデーを使ってオーストラリアに行っているので、そういう影響もありますね。

あと、お給料の面とニーズですね。将来働くとして、長い目で見たらオーストラリアの方がいいなって思って。カナダじゃなくてこっちにしました。

編集部:すしアカデミーはいかがでしたか。

切替さん:すしアカデミーはよかったですね。僕はゼロからのスタートでした。飲食は大学の時に少しアルバイトをしていた程度で、魚をさばいたり握ったりとかっていうのは初めての経験でしたから、とても新鮮でやりがいがありました。

また、座学の授業では「食」という生活において切っても切れない飲食の知恵がとても人生を豊かにするなって思って、本当に寿司学校に行って良かったなって。

それ以上に人脈じゃないですけども、ここで会った生徒は「海外で働くために」という人達が多かったので視野が大きいというか。もともと海外経験者だったり、そういう方々の話を聞いて他の国はこんな感じでやっていてこういうチャンスがあるんだと実感しました。

もちろん先生方もそうですし、そういうつながりがとても良い財産になっています。今回お話ができてよかったです。

編集部:海外就職を目指す方へ卒業生としてのアドバイスをお願いします。

切替さん:海外に出てみないと分からないこともいっぱいありますから、まずは自分の中で本当に何をやりたいのかを整理して1回海外に出てみる。

そこでいろんな国の人に出会う機会も増えると思うんですよね。自分の価値観もすごい広がって、こういう考えの人もいるんだとか、得るものはすごく計り知れないですね。

あとは日本を客観的に見える価値観が付いてくるので、そういった面でもどんどん勇気を持って外に出ていってもらえばなと思います。行ってみてそこの国や町の全体のニーズを理解して、その中でまずは認めてもらうことです。

また、向こうに行っていろんな壁にぶつかると思います。言語であったりコミュニケーションであったりとか、絶対に切っても離せないところです。

雇われでずっと寿司職人としてやっていくなら問題ないですけど、それだけではないですね。人と人とで成り立っていますから。その内、管理するヘッドシェフという立ち位置になってきたら、自分の技術を見せるだけじゃ回せなくなります。できるだけ早く海外に行ったほうが、僕はいいと思います。

編集部:インタビューにご協力いただき、ありがとうございました。

編集後記

将来は、「オーストラリアで自分のお店を持ちたい」と笑顔で語る切替さん。マルチカルチャーの中で、いかに現地のニーズに応えるかを意識されていることがとても印象的でした。

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